どろあまぴゅっぴゅ【うずらフロンティア】

剥元ここさんの「どろあまぴゅっぴゅ」は、心の隙間を埋めてくれるような、あまあまなストーリーが魅力的な作品です。主人公の黒木業はブラック企業に勤務する社畜で、孤独な日々を送っていますが、元教え子の姫乃球音が突然彼の生活に入ってくるところから物語が始まります。彼女の優しさと愛情が、業の硬い心を徐々に溶かしていく様子が描かれていて、読んでいて心が温まります。 特に印象に残ったのは、姫乃の献身的な態度です。毎日の夕食やお風呂の準備をして待っている彼女の姿には、なんとも言えない癒しを感じました。また、彼女の「ずっと好きでした」という言葉には、思わずキュンときてしまいました。こうした感情の描写が、物語をより深く、よりリアルに感じさせてくれます。 さらに、作品内には少し背徳的な要素もあり、禁断の関係にドキドキしながらも、甘い雰囲気を楽しめるのが良かったです。特に、二人の距離が近づくシーンは、日常の中に溢れる甘さが感じられ、心が満たされるような感覚に陥ります。 63ページというボリュームもあり、読み応えがあります。イラストも美しく、キャラクターの表情やしぐさが生き生きとしていて、物語の世界観を引き立てています。冬コミでの発行ということで、ファンの方はもちろん、初めての方にもぜひ手に取ってほしい一冊です。 この作品を通じて、心の癒しと甘い体験を求める方には、特におすすめです。剥元ここさんの描くあまあまな世界観に、ぜひ浸ってみてください。